オーウェン

オスロ国際空港/ダブル・ハイジャックのオーウェンのレビュー・感想・評価

3.0
まだハイジャックを題材とした映画が珍しかった1974年の作品のため、展開はのんびりしているが、陰謀自体はいかにもイギリス人が考えそうなものになっている。

SASが突入したら、すぐ解決しそうな事件だが、もちろん、そんなに簡単にいかない事情があるのだ。

非情で官僚的なイギリスのやり方に反発を覚え、あくまでも警察官としての正義感で事件に取り組む、ショーン・コネリー演じるノルウェーの保安部長タルビック大佐の姿には、どうしても、ジェームズ・ボンド役に嫌気がさして、シリーズを降板したコネリーの姿がだぶってしまう。

今だったら、イギリス側のプランを肯定的に描くのだろうけれど、それを否定するのがコネリーというところが肝なのだ。
そういった事情で、コネリーの派手なアクションは一切なし。

監督は、フィンランド出身のキャスパー・リードだが、基本的にはイギリス映画なのだ。
ハイジャック犯には、曲者俳優のイアン・マクシェーン、音楽は大御所のジェリー・ゴールドスミスが担当している。
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