観た。
最初は実際の高校生活ってこんな感じでしょう、という演出というか見せ方が、むず痒くて入り込めなかった。
卒業に向けてそれぞれのお話が進んでいくうちに、徐々に心地良くなってくる。
バスケ部の後藤が花火を買ってるシーンとか。軽音部の神田とイロモノバンドの森崎が2人乗りして帰るシーン。図書館での作田が先生と図書室の片付けを一緒にしているシーン。特段何も起こらないんだけど、この辺りからグッと惹き込まれる。
そこから卒業式を挟んでからの、屋上での花火、作田が先生に本を返すシーン、森崎のダニーボーイは涙が出てしまう。
本当に卒業したく無いって何故か自分まで思ってしまった。
山城まなみは役の河合優実はお弁当を2人で食べる所では断トツで他の3人より上手だな、と思っていたけど。
話が進むにつれ、他の3人の愛おしさが上回ってきて。ラストはむしろ少し冷めた。難しい役なんだろうけど、後半少し演技力で勝負しにきた感じがしてしまった。
小野莉奈、小宮山莉央、中井友望はとてもナチュラルに演じ切った。
あとはラストの芝居がかった演出もだけど、エンディング曲ですっかり冷め切ってしまったので、そこは本当に勿体無い。インストの綺麗なクラッシックとかで締めてくれたら余韻を楽しめるのになぁ。
でも後半にかけて観終わりたく無い気持ちにさせてくれる映画でした。
中川駿、脚本・監督