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パリタクシーのMKのレビュー・感想・評価

パリタクシー(2022年製作の映画)
4.3
人生にはいろんなことが起きるけど、どんな些細なことも、素敵なことも最悪なことも過ぎてしまって振り返ってみれば凝縮された人生を司る大切な一部になってしまっていて、それをいい人生だった、或いは最悪の人生だったと振り返るのは本人の自由というのか、本人の心意気ひとつな気がした。

そういう意味で言えば彼女の人生は他人がとやかく言おうが本人にとって最高の人生に違いないのではと思える。

そんな最高の人生を送った女性が一羽の醜いアヒルの子を大空に旅立たせたパリでの一日だけの出来事。

ラストには彼女のことが愛しくてたまらなくて隣の女性にちょっと負けるくらい涙が溢れた。

徐々に人間味を増していく運転手の男性が彼女の部屋へ妻を連れて駆けつけるシーンは久しぶりにガツンと来た。

人には勧められないけど、自分にとってはお気に入りの洋食店のような感じ。
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