おかみにゃん

パリタクシーのおかみにゃんのレビュー・感想・評価

パリタクシー(2022年製作の映画)
3.8
12/8
無愛想なタクシー運転手のシャルルは、借金を抱えている上に、免停までの点数も残りわずか。報酬に引かれ遠距離の仕事を受ける。乗客は、介護施設に入るマドレーヌという92歳の女性。途中彼女の思い出の地へ寄り道させられ、思い出話を聞かされる。

"立場の違う二人がわかり合う"というもう少し軽いテイストの映画かと思っていたら違った。
途中で"そんな陳腐なオチにもってくの???"と不安がよぎったが違った。
どちらも良い意味で裏切られた。

マドレーヌの毅然とした生き方が魅力的。シャルルが本当の暖かいシャルルに戻っていく過程に観ている側も優しくなる。

メモっておきたいマドレーヌの言葉。
「ひとつの怒りでひとつの老い。ひとつの笑顔でひとつ若返る」📝✒️
だから、マドレーヌの瞳は何歳になってもキラキラなのだろう。

そして驚いたこと。1950年代のフランスには、女性の権利や職業の自由には制約があったということ。もっと昔から自由な国かと思っていた。