他人の思想を変えるのは難しい。
でも踏ん張るしかない。
居場所はここしかないのだから。
同性愛者である事から16歳の時に母から捨てられ、1人で生きてきたフレンチ。
約10年もの間、居場所がなく虐げられてきたが生きていくために彼が選択したのは海兵隊に入る事。
入隊後の過酷な訓練や差別に耐えながらも努力する姿を描いた作品です。
ゲイという事が生きていく上で思うようにいかない要因だと分かっていても自分の気持ちには嘘がつけない。
そんな彼が自らの思いに嘘はつかず、居場所を築きあげていく。
前半の過酷な訓練とバッシングはしんどかったけど、プールの一件からフレンチが徐々に変わっていくにつれ仲間や教官の対応も変わっていく様は胸が熱くなりました。
しかし結末でそう全てが上手くはいかないんだという事もしっかり描かれたこの作品。
90分ちょいと短めだけど、観終わった後の感じるメッセージはものすごく大きいものを感じました。
現実はそんな簡単なものじゃない。
批判している人たちが支えている事も沢山ある。
とても壮大でかつ身近にも感じるテーマを受け取り、常に自分の心の中にも常に考え、持ち続けなければいけないなと感じました。
A24作品は毎回本当に考えさせられる。
こちらもめちゃくちゃ見応えありました。
