アン・ハサウェイって、毛量が豊かで目と唇が二次元みたいに印象的で、いくつになってもかわいい人というイメージだったけど、顔や手指の質感にちゃんと年齢を重ねていることが表れていて、それがすごく美しいなぁと思った。
どこにでもいる普通のわたしなのに、みんなが知ってるスーパースターに愛されてどうなっちゃうの〜！？…という、少女漫画でよくある展開ではありつつ、ときめきを隠せない様子の二人がすごくかわいい。
少女漫画だと一般人ポジションであるソレーヌのバランスがすごく良くて、スターとしてのヘイズにメロメロなわけでもまったく興味がないわけでもなく、ただ一人の人間として尊重しつつ、対等に接してるのが良い。「なんでわたしなんか…」みたいなウジウジもなく、がっつくわけでもないけどしっかり自分の意志で大胆な行動してるのがとても良い。
「誰かのことを信じて心を開くと、最悪どうなるの？」というヘイズの問いかけがすごく良かったし、そこから決定的に二人の仲が縮まるのが人間と人間の関係としてすごく好印象だった。
世界中どこへ行っても注目の的で気持ちが安らぐ間がないヘイズが、シングルマザーであるソレーヌに休暇を過ごそう、と提案するのがすごく印象的だった。ここで彼が単なる年上好きでもなく、ルックスと才能だけの王子様じゃないことがよくわかる。
イジーが今は男性アイドルよりも攻めた女性シンガーが好きと言ったり、ヘイズがフェミニストかと聞いたり、元夫の行いが対比として描かれていたり、かなりしっかり「世間が望む理想的な中年女性・母親イメージ」なんかくだらね〜〜！！という作り手の想いが伝わってきて、爽快感があった！
