ミミック

ストーリー・オブ・フィルム エピソード8. 世界を席巻する新しい波のミミックのレビュー・感想・評価

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1965~69年、世界各地で新しい波。

冷戦時代のヨーロッパ、A.ワイダやR.ポランスキー作品からは閉塞感。

チェコスロバキア…人形アニメーションが活発I.トルンカ『手』で社会主義を、M.フォアマン『家事だよ!かわいこちゃん』で虚飾を風刺、『ひなぎく』でキッチュなアート作品に振り切る。

ソ連…A.タルコフスキーの空間支配力『ストーカー』と『ノスタルジア』のラストカット解説、S.パラジャーノフ『火の車』で民間伝承をモチーフに詩的なカットの数々。

日本…怒り、トラウマ、屈辱。大島渚『少年』『愛のコリーダ』、今村昌平『にっぽん昆虫記』で女性の逞しさ。

スコセッシやコッポラが絶賛して公開された『怒りのキューバ』圧巻のカメラワーク、イランの女性監督、セネガル独立フランスで奴隷のように扱われる黒人女性を描いた『ブラックガール』で現代女性像。

イギリス…K.ローチ『ケス』実社会を写しとる自然主義の演出法、ビートルズ映画にみる自由さ。

アメリカ…J.カサヴェテス『アメリカの影』ニューシネマのさきがけ、ヒッチコック『サイコ』こだわりのシャワーシーン、A.ウォーホル『ブロウジョブ』表現とは、『アメリカを斬る』撮る事について、映画学校世代の台頭、D.ホッパー『イージー・ライダー』、全てを超越したモダン作品S.キューブリック『2001年宇宙の旅』70年代は昔ながらの恋愛映画が戻ってくる?

この年代は映画制作が活発なだけあってはどの国も作品が豊か。そんな中オーラスに紹介された2001年は時代とか背景とかぶっちぎって特別だって言い切ってて笑った。確かに強固な作品は時代を問わず語り継がれている。改めて見ると60年代のチェコ映画に関してはDVDを買い集めるくらい好きなジャンルだったと気付いた。
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