らんらん

マガディーラ 勇者転生 <完全版>のらんらんのレビュー・感想・評価

4.8
「熱風!!南インド映画の世界」、何とか一作品だけ潜り込めた。

『RRR』のS.S.ラージャマウリ監督と『RRR』のラーマ役、ラーム・チャランが組んだ2009年のスペクタクル大作。当時24歳のチャランさんがキャピキャピしている(役柄だけど)。1000日ロングランしたって言うんだから凄い人気だったはず。

初めて観た時は、序盤のバイクシーンは丸々要らないんじゃないのと思った。でもやっぱり要るわぁ。そう思えて、ちょっとだけ南インドの観客に近づけた気がして嬉しい。チャランの実父、メガスター・チランジーヴィさんも出て来て大盛り上がり間違いなし!

そんなアイドル映画的要素もありつつ、脚本は伏線も良く出来てるし、やっぱり「百人斬り」が楽しい!ここ、何回でも観られる。チャランよ、かっこよ過ぎるわ。お姫様は本当にチャーミングだしね!そのリンゴ私も囓りたい。
あとシェール・カーンとソロモン二役のシュリハリさん。
くりっくりの目から涙が好きだけど、2013年に病没されていて残念なのです。

でもでも、一番好きなのは、エンドロール。というか、エンドロールを画面4分の1くらいに追いやりつつの、スタッフ総出のダンスバトル。

主演や監督ももちろんノリノリで踊るけど、ダンスなら俺に任せとけ!という感じでお爺ちゃんスタッフやおじさんおばさんもノリノリ。恥ずかしがる女性スタッフもちょっと踊ってみるけど、「私はイヤ~よ」とすぐに帰って行ってしまうという自由。何このドキュメンタリータッチ。今までのこと皆無かったことになってる!楽しい!
皆勇者だ、ありがとう!

屋内シーンでカメラのピントが合ってないところが何カ所かあり、見づらいのでマイナス0.1点。と思ったけど、撮り直さない自由の行使にプラス0.1点。

ちなみに当作品の予算は、インド映画当時最大の約9億円とのこと。
13年後の『RRR』は約97億円。その差は技術進歩の差と共に、歴然と画面に見られる。
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