2023年6月25日@MOVIX京都
浅田次郎原作の時代小説の映像化。
良い意味で、正統派コメディ。近年、数本製作されている時代劇コメディの中では好感ですが、悪く言うともう一息。物語のリズムというか、波乱というか、展開に波が少し足りない。悩み、驚き、努力、成功、そういったドラマ性要素が少しずつ不足している感。近年のコメディでは、韓国映画『エクストリーム・ジョブ』が最も面白いと思うが、エンターテイメントの強度としては、追いつけていない印象。
キャスティングとして、映画だけのオリジナルで良いので、小四郎のライバル的なキャラクター、例えば、幼馴染で幕府の勘定方にいて、さよとの恋のライバル、みたいな存在が欲しかった。
まったく余談ではあるが、邦画で製作される「時代劇コメディ」は、海外の方には、どう映っているのだろうか。コメディだと、イタリア映画、インド映画、韓国映画、台湾映画あたりがイメージされるが、そういった国の方がどう観て、どういう感想を抱くのか、少し興味がある。
お正月映画の印象があり、毎年、家族で気軽に観ることができる、こういうコメディが製作されて欲しいと思う。
