ハル

コンフィデンシャル:国際共助捜査のハルのレビュー・感想・評価

4.2
凄いものを観た。
どうしても続編モノはスケールダウンしてしまうことが多いけれど、このシリーズは圧倒的に進化している。
作品にかける制作、役者陣の気概は冒頭のNYの市街地で繰り広げられる銃撃戦から色濃く明確に伝わり、お金のかけ方も桁違い(内需ではなく、他国をメインターゲットにしている韓国に日本は随分と離されてしまったなぁ…)
アクションシーンの質の高さに心を鷲掴みにされてからのスタート。

前回は北と南。
しかし、今回はNYで大事件を起こした北朝鮮出身の犯人が韓国へ逃げ込んだことから韓国警察、北、さらにはFBIまで絡む国際捜査へ発展する。
構成もモデルチェンジ。
アクション要素はやや抑えめに、チェイス・潜入シーンを増やしてマンネリしないような工夫が感じられた。
加えて、登場人物の関係性にも強烈なスパイスが!
ラブコメ要素を一段と掘り下げ、FBIの超絶イケメン、ジャック(ダニエル・ヘニー)を加えた事で、三つ巴の争いが勃発する。

義妹のミニョン(少女時代 ユナ)は右を向けば究極イケメンのチョルリョン、左を向けば超絶イケメンのジャック、とイケメンパラダイス状態。
ヒョンビン&ダニエル・ヘニーと一緒に生活したらそりゃおかしくもなる!
Part1ではサブキャラ扱いだったミニョンの存在感は確実にランクアップ。

付随するようにチョルリョンも柔らかく、実に人間的な成長を遂げていた。
ミニョンのことを全く相手にしていなかったこれまでとはうってかわり、ジャックがミニョンを口説いた際には、あからさまに不機嫌になったり、アニキ家族たちとも馴染み、柔和な表情が沢山見られる。
劇中「こんなありふれた顔が美男子ですか?」と自分の顔を指さして尋ねるシーンがあるけど、ヒョンビンの顔がありふれてるならば、世の男性の99.999%の人権が消失するね…

ユーモア満載のやり取りが魅力の1つとして確立されたシリーズ。
しかし、当然扱っているテーマは際どいもの。
北への皮肉、アメリカへの皮肉、ロシアへの皮肉が飛び交い、シニカルなブラック・ジョークが随所に散りばめられ「核を積んだミサイル飛ばしてる国が!」に対して、「核兵器を作ってる国に言われたくはない!」みたいなドギツいやり合いに冷や冷やドキドキ。

『国際共助』のタイトル通り、三者三様の思惑が交錯する展開に最後までハラハラさせられ、アクションエンタメラブコメ大作として文句なしの出来栄え。
笑いあり涙あり、ヒョンビン様の格好良いシーンもマシマシ。
期待値を遥かに超え、大いに楽しめた。
大満足不可避!!
これは絶対Part3に繋がると思う。
次はチョルリョンとミニョンが付き合うまでを見届けたいな。
ハル

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