エイリアン系のSF映画で人類を侵略される側として描くのではなく、侵略する側として描く設定は映画史を見てもありそうでない新規性に思えました。
このことでアメリカ大陸においてネイティブアメリカンの住処をヨーロッパ人が奪って行った歴史や、自然破壊を伴う戦争描写は枯葉剤を用いたベトナム戦争など、アメリカとしてのアイデンティティを存分に下敷とした設定に昇華され、単なるエンターテイメントでの域を超えて国民性に刺さる映画となったのだと思います。
10年以上ぶりに久しぶりに映画館で見ることのできた本作は相変わらず家で見るのとは比較のできない3D映画体験で、圧倒的な映像美にただただ見惚れました。ただあまりに綺麗で完成された映像だったので本作が公開されて以降の2010年代にCGに進歩はあったのだろうかと少しネガティブな気持ちになっていたところ、次作に繋がる初公開映像。海水の描写を中心にCGは本作からさらにまだまだ進化していることを知り震えました。
このような形の名作のリバイバル3D上映は本当にありがたいのでもっと増えてほしいと願っています。