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フィリピンパブ嬢の社会学のゲルのレビュー・感想・評価

フィリピンパブ嬢の社会学(2023年製作の映画)
3.6
白羽監督、原作者の中島氏の舞台挨拶付き上映にて鑑賞。
原作未読。
監督もおっしゃるように、ラブストーリーだった。
翔太側から見たら純愛だが、ミカ側から見たらどうなのだろう。
幸せ(?)のスタートラインに立ったばかりなので、数年後にどうなったか見てみたい気がした。
中島氏も今はうまくいっているようだけれど、やはり親戚にたかられているのだろうか、などと余計なお世話でしかないことを考えてしまった。
ミイラ取りがミイラに……と言ったら失礼かもしれないが、若い世代で(結果的に)フィリピンパブにはまるのはかなり珍しい気がする。
論文の取材で行ったはずがあれよあれよという間に取り込まれてしまったことから、影響されやすい純粋なタイプとわかる。
題材がキャバクラだったら、キャバクラ嬢と結婚していたのではないだろうか。
本当に余計なお世話でしかないが……。

作品としては、典型的なテレビドラマ的映画。
わかりわすくてテンポは良いものの、情緒的なものには欠け、あらゆることがきれいな結末を迎えすぎている。
世の中、短時間で白黒つけられることばかりではない。
童話ではないのだから、万事が万事めでたしめでたしではいかにも嘘っぽい。
劇伴もちょっと安っぽい感じがしてあまり好みではなかった。
登場人物それぞれの個性が立っていたのは良かった。
アフリカ系のカナコのキャラがお気に入り。

2024年に観たカラオケシーンのある映画5本目。
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