このレビューはネタバレを含みます
9.11が起こった同じ年にこんな事件が起こっていたとは。
炭疽菌の恐ろしさもさることながら、FBIの捜査の過程で確たる証拠もない中ボロを出すことを狙って圧力をかける対象にされることの恐ろしさや、何よりもテロに屈しないといって炭疽菌汚染されている建物を完全に封じることなく10日間も通常営業した郵便局。従業員の安全は二の次にされたことの理不尽さなどなどいろいろもやりつつ。
再現ということで炭疽菌研究の第一人者の1人で第一容疑者である研究者役をクラーク・グレッグが演じていて、すごく見応えがあった。
演技を見るのが本当に楽しい俳優さんだなぁと。
というかこの人が出ているということで見たのだけれどもドキュメンタリー(?)としても見やすく面白かったと思う。
事件自体はとんでもなく怖いのだけれども。
ラスアスも全然突飛な話でもないんだなぁ。
第一容疑者の自殺で結局事件の捜査には終止符がうたれるのだけれども状況証拠のみで物的証拠もなければ裁判が行われたわけでもなく。
真犯人だったのかどうかもまだ疑いの余地がいささか残るというところで難しいなぁと。
その時とばっちりで疑いを向けられた人たちの数もとんでもないんだろうなぁ....。現場捜査をする方もいろいろ怖かっただろうし、その付近に職場があったらめちゃくちゃ毎日ストレスだったろうし郵便物全般もなんとなく恐怖の対象になっただろうしゾッとする。