諸事情なんでしょうか、ダリの作品自体は登場せず作品毎に違うサインをすることが取り上げられていた。作品は毎回異なる姿とサインだったのに、老いて行くことに抵抗するかのごとくの生活をするダリとガラ。愛し合う二人なのに、ガラは若いミュージカルスターを愛し、ダリは妻や愛人を覗き見る。芸術家というのは奔放だったり破滅型だったりするが、しばしば酒や薬に溺れてしまう姿は見せられたが、ダリは違った。突飛な言動とちょっと変わった性癖がその姿に狂気というフィルターをかけられてしまうが、純粋で一途だったダリを見せてくれた作品でした。ガラに尻を叩かれて作品を作り上げたかのように見えるけど、そんなことだけで傑作は生まれない。やはり突然降って来る何かがあったんだろうなあ。ダリが愛おしくなりました。
