TS

プー あくまのくまさんのTSのレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
1.6
【著作権の重要性がある意味わかる珍作】32点
ーーーーーーーーーーーーーーーー
監督:リース・フレイク=ウォーターフィールド
製作国:イギリス
ジャンル:ホラー
収録時間:84分
ーーーーーーーーーーーーーーーー
 2023年劇場鑑賞25本目。
 こんなものを公開初日に見るために頑張って仕事を早めに終わらせて駆けつけました笑 異様過ぎて逆に注目が集まっている今作。最早、劇場に足を運ぶ人達はネタとして観に来ているに違いない。少なくとも今作が大作だから楽しみで仕方ないと思って劇場に来ている人は皆無でしょう。ただ、なんというか楽しみにはしていたので感情をうまく表すのが難しいですね。だって、あのくまのプーさんですよ。あのくまのプーさんがジャケからもわかる通りこんなお顔になっていたら気になってしまうじゃないですか。逆に大コケしそうな映画はやはり気になってしまいます。いやあ、それにしては結構人が入っていましたね。。

 青年になったクリストファー・ロビンは大学に進学をしたのだが、その時プー達を連れて行くことができず彼らに別れを告げた。それから時が経ち、妻のメリーと森を訪れたのだが、プーとピグレットは恐ろしい姿に変わっていた。。

 ……はあ? としか言いようがないあらすじ。とにかくプーとピグレットを殺人鬼にするために、無理やり設定した世界観が笑けてしまう。こんな企画よく通ったな。。と言うのは今作においては御法度。ご存知の通り、今作はバッシングを食らうことを前提に滅茶苦茶な設定で作られた作品であるから、最早なんでもあり。だって、かのプーさんの著作権が切れてパブリックドメインとなってしまったのだからどうしようもない。待ってましたかと言わんばかり、今までじゃ出来ないことをやらかしまくっていきます。ある意味、著作権が切れたら有名なキャラクターもこんな風に扱われてしまうよ、ということを如実に表した歴史的な作品なのかもしれません。

 さて、肝心の中身ですが、これはやや悔しくもそこそこのB級ホラーに仕上がっています。思いの外、予算があるのかクオリティもまあまあといったところ。あ、元々全く期待していなかったため感覚が麻痺しているかもしれません笑 ただ、やはりプーとピグレットのビジュアルがやばい。もう終始苦笑いになってしまいますが、特にプーが車に乗り殺人を犯すところは不謹慎ながら爆笑してしまいました。運転できるんかよ、とツッコまずにはいられませんでした。

 なお、セットなどはそこそこでしたが、演出や編集はイマイチ。フェードが多く初心者が撮ったかのようなカットの切り方。演出もくどいというか、普通こんなヤバい奴らがいたら一目散に逃げるでしょうに、ちんたらちんたらする出演者達。しかし、今まで『魔の巣』や『死霊の盆踊り』などの世紀の駄作を見てきた自分からしたら、まだマシに見えてしまったくらい。とは言えやはり理解に苦しむ行動を次々と起こしていくため必然的に評価は下がっていきます。特に謎の男4人がプーに向かっていくシーンは意味がわからなくて一番いらないと思いましたね。。

 が、なんだかんだ心のどこかで楽しみながら見ていた自分がいたので、点数はこのくらい。まさにアイデア勝ちの映画であり、よくこんな企画をやったなと賞賛しての32点であります。いや、こんなのアイデアって言わないかもしれませんね笑 とにかく、プーさんのファンがこれを見たら発狂してポップコーンを投げつけたくなるでしょう。ただ、クククと笑えるB級ホラー映画が好きな人には実は勧められるかも。。不思議な映画でした笑
TS

TS