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プー あくまのくまさんのsymaxのレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
3.4
クリストファー・ロビンは、100エーカーの森から去った…心を通わせた生き物達を置き去りにして…生き物達は誓った…"二度と誰とも話さない"と…

クリストファー・ロビンは、5年ぶりに100エーカーの森に戻って来た…婚約者と一緒に懐かしい
プーに会いに来たのだ…だが…

A・Aミルンの原作"クマのプーさん"がパブリックドメイン化された事で実現したまさかのホラー映画…何でティガー出てないの?と思って調べてみると、ティガーの登場は続編からでそちらはまだ著作権があるそうで、今回はボツみたいです。

また、ディズニーアニメ版も著作権が切れていないので、ディズニーを敵に回さないよう苦心した跡が見え隠れしています…そんなに気を使うなら、やらなきゃいいのに…

作品自体は、典型的なスラッシャー映画で、しっかりグロ…うすら笑いを浮かべるプーが容赦なく叩き殺しまくる様は中々の不気味さで評価できるのですが、テンポの悪さが目につき"惜しいな〜"と感じてしまいます。

オープニングのアニメは、吉田戦車のマンガを100倍不気味にした感じで、掴みは抜群だったのに、主人公マリアのストーカー話や各人がプーとピグレットに襲われる際の間延びした感じがどーも鼻につくのです。

"クマのプーさん"で"悪魔のいけにえ"をやろうとした製作陣の意図は買いますが、いかんせんテンポが悪い…要所要所で入る暗転が物語を悪い意味でぶつ切りにしてしまって間抜けに感じてしまうのです。

目のつけどころが良いだけに、何だか勿体無い…プーとピグレットを使いながら、別にプーとピグレットじゃなくてもよくね?と思わせ、せっかくのキャラを上手く使い切ってないように感じます。

もっとハッチャケても良かったんじゃない?

そう思いつつ、エンドクレジットを眺めていたら、"プーは帰ってくる"って…売れなかった場合の保険なのか、ちょっと見逃しそうなくらい小さな文字で書いてあるのを発見…
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