ぶみ

プー あくまのくまさんのぶみのレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
2.0
はちみつはもう飽きた。

リース・フレイク=ウォーターフィールド監督、脚本、マリア・テイラー、ニコライ・レオン等の共演によるイギリス製作のホラー。
A・A・ミルンが上梓した児童小説『クマのプーさん』の主人公となるプーさんが、時が経ち、野生化して人々を襲う姿を描く。
原作の知的財産権が消滅したことから、愛らしいはずのプーさんが凶暴化するという、今までではできなかったアイデア一発ものの本作品なのだが、その出来栄えは、かなり残念な仕上がり。
物語は、あってないようなもので、プーとピグレットが人里離れたロッジに訪れた若者をひたすら襲うという、ある意味ホラーの教科書のような設定なのだが、全体的に漂うチープ感に始まり、プーである必然性がなかったり、伏線がまったく伏線じゃなかったりするのは、まだ許容範囲だとしても、カメラがブレすぎかつ暗すぎて何が起こっているのかわからないというのは、映像作品として致命的。
また、公式サイトの作りがどこかで見たような雰囲気であったため、クレジットを確認すると、配給はB級作品を定期的に送り込むアルバトロス・フィルムであるのに加え、まさかの「宣伝:エクストリーム」の文字があったのには、もう笑うしかない。
その終わり方も含め、全てが雑なのだが、以前書いたように、チケット対面販売において『呪呪呪』『デスNS』に続き、「作品はお決まりですか?」の問いかけに対し、「プー」と言う時の微妙な恥ずかしさをクリアすると、アルバトロス・フィルム&エクストリームという最強タッグによる低クオリティホラーを観ることができる珍作。

思い出の君じゃない。
ぶみ

ぶみ