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警視庁物語 逃亡五分前のMrsフロイのレビュー・感想・評価

警視庁物語 逃亡五分前(1956年製作の映画)
4.0
刑事ドラマの原点

1956年(昭和31年)公開の東映作品。その後24本の人気シリーズとなる第1作。映画評論家の木全公彦によると、セミドキュ・スタイルのJフィルム・ノワール。つまり事実を積み上げて、リアリズムに徹してストーリーを展開して行く。

当時実際にあったタクシー強盗事件を題材に、刑事、鑑識等がコツコツと捜査を進め犯人を追い詰めて行く。
その手法は今観ても違和感が無い。死因、死亡推定時刻、拳銃の割り出し、遺留品の裏付け等。
これは脚本の長谷川公之が、現職の警視庁鑑識課の法医技師という特殊な立場であったことによると思われる。

ロケーション撮影で、当時の懐かしい車や東京の新橋、浅草、東京駅等が見られるのも貴重。

公開当時は流石に幼児だった私は観ていない。その後この映画を原点とする連続テレビドラマ『 七人の刑事』1961年(昭和36年)は、家族で観ていた。また、同じく連続テレビドラマ『 事件記者』(昭和33年)も我が家の茶の間の人気番組だった事を記憶している。
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