旅するランナー

ヴィクラムとヴェーダ ヒンディー語版の旅するランナーのレビュー・感想・評価

4.5
【インディアン・アフェア】

塚口サンサン劇場で、タミル語版・ヒンディー語版イッキ見。

凄腕の警官、ヴィクラム。
ギャングのボス、ベーター。
二人の対立と対話。
インド伝説の神々にちなんだ名を持つ警官とギャングを対置し、善悪の基準を揺さぶる、二転三転するストーリー。
うん? 驚くべき、そのまんま感。
今作は、2017年にタミル語で制作された作品をヒンディー語で2022年にリメイクしたものです。
ストーリー、セリフ、ロケ場所の雰囲気など、ほぼそのまんま。
監督も同じ、プシュカル&ガーヤトリ夫妻。

しかし、全く違う、パワーアップ感があります。
それは、ベーターを我らがリティック・ローシャン(「人生は二度とない」「バンバン!」「スーパー30 アーナンド先生の教室」「WAR ウォー!!」)が、ヴィクラムをサイーフ・アリー・カーンが演じているからです。

もう、これは、マッチョな大胸筋バトルです。
特に、生ける彫刻と言われる、リティックのオーラが凄まじい。
酒場でのアルコーリアダンスをはじめ、この軽快さと迫力はタミル語版ではなかったです。
ジョン・ウー並みの銃撃戦と大爆発まで見せてくれます。
この二大スターの競演により「インファナル・アフェア」を思わせる、最上のノワール・アクション・ミステリーになっています。

ストーリーそのものを楽しみたい方はタミル語版。
インド映画の娯楽性も楽しみたい方はヒンディー語版。
いや、やっぱり、塚口サンサン劇場でのイッキ見をオススメします。