いい。今期の邦画では1番かと。圧倒的に。いい映画体験ができた。傍観者から被害者から加害者まで。改めてこの時代に見れてよかった。森達也監督がもうオウム映画からこの人出来上がりすぎでしょ。天才。
視点の多さ、すごくよかった。弱者が弱者を下に見てる構図も、情報が偏見を生むメカニズムをうまくかいてる様子も。全部ぁあ！それそれ！って。監督天才。東出の、自覚のない差別発言がもうね、そういうことよね。二重三重そして雁字搦めにぐちゃぐちゃで混沌な差別構造。うますぎて。脱帽。そして、ジャーナリズム。うむ。これは今の時代もそうじゃないか！資本主義に流されて書くべき情報を書いていないじゃないか！とも言いたいし、情報を取捨選択してリテラシー高く持つことのできない人が多くなってるような気がするなあ（誹謗中傷のネトウヨたちよ）ぁあ。本当に何処に行くのだろう。
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これ何が面白いって、まさに場面がコロナの時のアフリカにいた私だったなぁ。"GO BACK TO CHINA!" "Coronavirus, go back to your country!"道ゆく人々に後ろ指をさされていたし、時には、知らない男に腕を掴まれて”FUCK YOU coronavirus”と言われた時もあった。これ時代がちがければ完全に死んでたわw
同質でまとまりたいという欲求が高まって、人は不安や恐怖を刺激されたときに、恐怖や不安の責任の所在地を白黒はっきりさせようとすると思うの。認知や行動が過激になるし。『俺たちは安全だ！』って見せたいから似たもの通しのマジョリティを作って、連帯を強めるために異質なものを排除しようとするじゃん。異質って本当に何でもいいんだよ、人種でも、肌や目の色でも、言語でも、あるいは宗教でも。その恐怖に当てはまる言葉が、特定の民族や集団を意味して、攻撃対象を作れればいい、そういうことなんだよね。攻撃される側になった時のあの孤独と恐怖は今でもゾッとするよ、辛すぎてガーナのクマシモールで20歳すぎて1人でどえらい号泣したなあ。
どんな状況においてもきちんと情報を取捨選択して、公正に平等に判断できるくらいきちんと世の中の情報を収集したいし、そういうセンスを研ぐ努力をしようと思いました。胡座をかかずにきちんとどんな時でも勉強します。ご馳走様でした。監督。
2023 57
