しろい

福田村事件のしろいのレビュー・感想・評価

福田村事件(2023年製作の映画)
4.0
100年前の事件だけど、現代でも多くの共通点がある話

自分の無知から来る恐怖などによって、
誰もがこうなり得る、と私たちそれぞれがまず自覚しなければならない。
だから学ばなければならないし、社会の様々な事象についてずっと考え続けなければいけないなと思う。
そして内省を疎かにしない。
自分の中に無意識に芽生える差別や偏見と、きちんと向き合う大事さ。

映画的にも人物がとてもよく描かれていて、これは本当にありふれた、とある日本の村での出来事だったんだと感じ、より一層リアルさを増す。
それぞれに欠けている所があり、それを補い合いながら生きている普通の人間たち。
それは即ち私たち。

舞台挨拶映像で、水道橋博士さんが、「この映画は大正時代の事なのでいわゆる戦前だが、この前タモリさんが徹子の部屋に出ていて、2023年を総括すると「新しい戦前」という様な事を仰っていた。
この「新しい戦前」を実現してはならない、そのためにもこの映画を見て」と言っていた事が印象に残った。

これは多くの人に見てほしい。
しろい

しろい