「実在の事件をベースとした群像劇」
能登での震災が起きた今だからこそ観なくてはと思いようやく鑑賞。
1923年の関東大震災の混乱の中実際に起きた事件をベースとしたドラマ。
日本における差別の構造を色んな立場のレイヤーから語るという上手いストーリーになってました。
単なる日本人と朝鮮人だけでない、日本の身分制度、部落、軍国主義の中での日本人、風説を流したメディアと真実を伝えようとした記者、奔放さを求めた妻、夫としての重圧などなど登場人物それぞれの周辺事情それぞれが日本社会の風刺にもなっているのが面白い。
そしてストーリーの中盤で起きる震災を起点として向かう凄惨な悲劇には結末が分かっていてもショッキングでした。
このタイミングだからこそより考えさせられる群像劇でした。