柏に引っ越したので観てみた。この辺に越してきた人間として知っておかねばならない歴史だと思ったので。
・朝鮮人なら殺してええんか?!という瑛太の台詞が本当1番響いた。朝鮮人と間違えて殺した、ということにされがちだが、この人たちは日本人だから、念のためその証明を確認しにいくから君たちは待っててと言われた矢先に惨殺するのは「朝鮮人と間違えた体にして殺してしまいたかった」ということなんだろなと。その動機は恐怖とパニック。
・パニックになった群衆が一度「人の話を聞かないモード」になると何を言っても無駄になり、どんどん異常な雰囲気にエスカレートしていく様がリアルだった。
人間に普遍的についているスイッチなんだなと思う。(以前のパワハラ気質の上司も明らかにこのモードに入ってしまう時があった。そうするともう何を言っても聞かなくなりチームの雰囲気が壊滅的になる)
・もう野田の人たちが嫌いになりそう、とぼやくものの、こうした虐殺は福田村だけではなく関東大震災後の関東であちこち起こった出来事であり、なんなら現在だって会ったこともない芸能人が不祥事を起こすたびにそれが真偽かも不明なままSNSで叩き続ける群衆心理と根っこはおんなじだろう。
・最後に加害者側が日本人を殺してしまったと気がついて泣き崩れた時に、その妻が寄り添って慰める姿がグロテスクだったというのはうちの夫の感想。
・パニックが起こった地で自分が異邦人だと、蔑ろにされるどころかスケープゴートにされて身に危険が及びかねないなというのは海外あちこち行っている身として常々思うところだ