関東大震災発生後の千葉県福田村で、朝鮮人差別から転じた流言飛語により、四国からやってきた行商団9人が殺害された事件を元にした作品。
半ばタブーとされているテーマに切り込んだということは凄いと思うし、福田村事件という事件について知れたという意味でも、日本人として見る価値はあった。
人が集団となったときの愚かさを感じ、集団ヒステリーの収集のつかなさには絶望を感じた。
でも映画としては合わなかった。
本題に入るまで1時間以上あって、その間描かれているのが、痴話話。
女性キャラクターが全員淫乱で、くだらないことばかり言っていたのがノイズすぎた。
主題からブレまくっていて、結局何のためにそのような描写があったのか…
また、セリフが説明的で説教臭さを感じてしまった。
もっとミニシアター系の作品かと思っていたが、邦画によくある感じの作風だったのが合わなかった。
朝鮮人差別のみならず、ハンセン病、部落民の存在も描かれており、意欲作に感じたが、全体的にはダメだった。
東出、コムアイ、ピエール瀧とか、タブーな雰囲気の役者出してるのは笑った。