seapony3000

セクシー・ドール 阿部定3世のseapony3000のレビュー・感想・評価

5.0
樫山洋子さん…スゴイ。誰なんですかこのお方。こんがり焼けたお肌にパープルメイク、毛皮コートのなかにはロングのチャイナドレス。ルシアさんが助けてもらった夜にモノトーンのアーバンな部屋で振る舞われる年季の入った土鍋のおじや、目覚めるとレインコーツのアルバム飾った寝室。多様が過ぎる。深夜の信号無視に「赤だわ!」「…私には青にみえたわ」でタイトルの出だしからガツンとやられる。売春を利用した暗殺事件も早々にほったかしにされ、死にぞこなった女と男が再会する菅野隆監督らしい展開に。なぜそこにいるのか埠頭でのカーアクションから落書きだらけの廃墟セックス。噴煙湧く大島で貪り合い、一方で過去を殺したルシアさんは生まれ変わって欲望のままに突き進んでいく。期待していた液体描写はなかったけど、やっぱしどこからみても菅野隆作品。あと、メロディ奏でるふたりのペアウォッチ。時計大好き。時計といえばだし、置いてけぼりの脈絡のなさフルチぽい?刃物が登場してもちょっと地味。どこが阿部定なんだよ、でも斬られ役はやっぱり江角さん。クラシックな和建築には欠かせない。和風な実家での派手なルシアさんの違和感とかもかなり好き。「生録盗聴ビデオ」から引き続きの中原潤さんもあたりまえのようにハマっていました。女優さんたちみなさん水着の跡がばっちり残る日焼けボディでなんだか頼もしい。ずっと見たかったこの作品、ソフト化されてとにかく嬉しいです。
seapony3000

seapony3000