イシ

機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのイシのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
3.7
SEED映画化と聞いてから、何年待ったことか。
SEED Destinyで示された完璧な管理社会を自由意志で否定したことで、その後の争いが激化していくだろうことを予想させながら…だいぶ待ったなぁ〜と笑

毎週土曜日を心待ちにしていたあの頃とは違い、
だいぶ大人になってしまいましたが、
「キラ・ヤマト、フリーダム、行きます!」のセリフを聞くだけで、心躍るのは、全く変わらず。
一気に、20年前に戻ったような気がしました。

肝心のストーリーは…SEED然よりも、
むしろ、キラへのアンチテーゼだったのが意外でした。

SEEDは、キラの成長と覚悟の物語で、
キラ主観で構成されているものでしたが、
今作は真逆のアプローチ。

実は、キラって周りからこう思われてるんじゃない?
という客観視点で構成され、
周囲から孤立しているキラと、
また、自身の能力が高いが故に、他人を頼れず、
生まれた焦燥に起因して、子供返りしたキラが、
なんとも情け無い。

今までの確固たる精神と、そこから生まれる余裕は
一体、どこへ行ったんだい?と。

アスランや周りの皆に支えられていることに気がつくまでは、キラはさぞかし苦しかったんだろうなと想像させるストーリーテーリングはとても新鮮。

ストーリーが進行するにつれ、
従来のSEEDを想起させるような展開になっていくのは、
ファンサービスがとても効いているように思いましたし、
先が読めるくらい、王道でわかりやすいようにシフトチェンジするのは、これまで蓄積したストレスから解放してくれるという点で、非常に良かった。

そうした意味では、十分にSEEDの映画でしたし、
楽しく鑑賞が出来たかなと思います。

一点だけ。
出来れば、カップル、夫婦で観てほしい。
おじさんが一人で鑑賞するには恥ずかしさを感じてしまう程に、どストレートに「愛」の表現が溢れていますので。
イシ

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