このレビューはネタバレを含みます
「押忍…!福田監督(カントク)……俺です、高柳です!!」
「待っていた……貴方の作品(シードフリーダム)を待っていた!」
「真実(マジ)かよ監督!」
「種自由(シードフリーダム)が!?」
「種自由が!」
「幻想(ユメ)じゃねえよな…!?」
「還ってくる……俺達の黄金時代(オウゴン)が還ってくる!」
「すぐ鑑賞する!」
というわけで、二十年前の十代のガノタ達を熱狂させたガンダムSEEDシリーズの新作が公開されたので見て参りました。
当時の新時代ガノタにとっては、ガンダムSEEDの「新時代のガンダム」として「宇宙世紀シリーズに翻案で挑む」という形の作品は、かなり新鮮に映ったのです。今でこそガンダムの新作というのはけっこう斬新でも許されるようになりましたが、当時は初代シリーズからの所謂めんどくせえファンも多く、SEEDは蛇蝎のごとく嫌われ、Destinyはその若干の迷走から叩かれまくってはいたのですが、俺のように毎週シリーズ通して百話近いこの作品を正座してみていたボーイガールも多かったのです。
そして過ぎ去り二十年。ようやく新作が出たけれども「水星の魔女も大ヒットして、目のこえたファンに通用するのかあ?」なんて思いながら行ったら、監督、虚像(ウッソ)だろお前!?
もはや見どころしか無いとんでもない作品。今回はなんと、ZZから逆シャアまでのオマージュをベースに、「これが真実(マジ)のコズミック・イラだよ!」という倫理観の欠片もない大暴走ぶり。
ぜひSEEDとDestinyを見てから見てもらいたいけど、そうでなくてもずっとドンパチやってるし「何いってんだお前!?」「何やってんのお前!?」のオンパレードで見ていて楽しい。
答えも簡単だ。「でもそれがコズミック・イラだから……」
一方で、ラクシズ扱い(ラクスによるアクシズじゃん、の意)されていたラクス一派もいまやちゃんとした国際機関としてしっかりしてきて、ラクス様の気高さたるやもう常人を超越しているし、薄い本なんか目じゃないくらいバインバインだ。その服どうしたの??
また相変わらず「めちゃくちゃ演説で良いこと言ってるけど、端々でそれは大丈夫なのか?」というシーンもなんだか安心感さえ覚えるコズミック・イラ。無理だ。語り尽くせない。マジで見に行ってくれ。
個人的には、キラとアスランによるほとんどスクライドシーンが最高でした。2000年代はやっぱりいいぜ。