hasse

殺しの分け前/ポイント・ブランクのhasseのレビュー・感想・評価

4.3
演出5
演技4
脚本4
撮影5
照明5
音楽4
音響4
インスピレーション3
好み5

○「私の姓は?」「俺のファーストネームは?」(クリスとウォーカーの会話)

ジョン・ブアマン監督の初期作。タランティーノ、ソダーバーグ、深作欣二ら多くの著名な監督に影響を与えたらしい。
消化不良のシーンが沢山あるものの、かなり好き。
先に見た'72年『脱出』では見当たらなかった、エッジのきいたカット割り、スローモーション、フラッシュバックがガンギマリしている。フランスのヌーヴェルヴァーグの映画からかなり影響受けてるんではないだろうか。アンジー・ディキンソンもそこはかとなくあの時代のフランスのギャルっぽいし。

アルカトラズのシーン~リンの家の序盤20分くらいまでの尖り具合がいい。地下道に反響する足音がリンの家に突入するショットに綺麗に繋がる。
他に好きなショットを羅列する。
・網戸+窓ガラス越しのウォーカーの顔のピントがじんわりと合う
・第二のターゲットの家で騒音を鳴らしてかまってちゃんするクリス
・車をぶつけまくる拷問
・イントロの海辺でウォーカーが構えるショット(写真と映像の組合せ)

まだまだ発見があるとおもうので、もう一度見たい作品。
hasse

hasse