旅するランナー

神回の旅するランナーのレビュー・感想・評価

神回(2023年製作の映画)
3.8
【中村貴一朗監督舞台挨拶付上映】

サマーウォーズならぬ、サマーループ。
夏休みの教室での5分間(13:00-13:05)がタイムループする。
青春映画であり、老活映画でもある。

延々ループする不可思議さ。
もう取り戻せない過去の思い出への執着という哀愁感。
閉じ込められた幻想のような、アンソニー・ホプキンスの「ファーザー」的恐怖感。
観る人によって様々な捉え方になりそうです。

<中村貴一朗監督のコメント>
・コンペのお題は青春映画だったが、単なる青春ものではなく、青春時代を振り返り、自分の体験や思いを込めるものにしたかった。
(この作品は、第一回TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORYで、309本の脚本の中からグランプリに選出されたもの)
・あのセリフシーンは使い回しているのではなく毎回撮影している。
・黒板の絵も消しているので、その都度書き直している。作画者が来れない時もあり、イカのクオリティは実は変わっている。
・台本には、何回目のループかが書かれていて、撮影順が変わっても、これはループ50回目とか、10000回目とか、その回数の気持ちを出演者と確かめながら進めた。