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あなたの微笑み
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目次

あなたの微笑みの作品紹介

あなたの微笑みのあらすじ

何もない栃木の田舎町で、くすぶり続ける映画監督の渡辺紘文。地元・栃木を拠点に映画製作団体「大田原愚豚舎」を旗揚げし、東京国際映画祭で数々の受賞歴を持つ渡辺は、自他ともに認める“世界の渡辺”である。しかし“世界の渡辺”もいまは脚本も書けず、大手映画会社から依頼がくることもなく、地元の仲間たちと悪態をつきながら日々を過ごしている。ある日、旧知のプロデューサーから、世界的映画監督”KOREEDA”の代打で沖縄での映画制作の話が舞い込む。久々の映画制作に浮足立つ渡辺が沖縄に向かうと、「いますぐ俺を主人公にして映画を作れ」と“社長”に高級ホテルに缶詰めにされる。しかし脚本は1ページも書けず、結局、“社長”にも見限られ、ホテルを追い出された渡辺はひとり映画館へ足を運ぶ。「すみません。映画監督の渡辺紘文という者なんですが、自分の映画を上映してもらえる劇場を探しています。」コロナ禍にひとりミニシアターを訪ね歩く渡辺は、その道中でいつも正体の異なる不思議な少女に出会い、導かれていく。ようやく兵庫・豊岡劇場で上映が決まるも、誰も“世界の渡辺”を知らず、チケットはまったく売れない。遂に日本最北端の映画館・大黒座に行きついた渡辺。再び自分の映画を上映することができるのか、“世界の渡辺”として返り咲くことができるのか!?そして“世界の渡辺”は、映画を愛する人たちと出会い、何を見つけるのか――。

あなたの微笑みの監督

あなたの微笑みの出演者

原題
製作年
2022年
製作国
日本
上映時間
103分

『あなたの微笑み』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.2
 何もない栃木の田舎町でくすぶり続ける映画監督の渡辺紘文(本人)。地元・栃木・大田原を拠点に映画製作団体“大田原愚豚舎”を旗揚げし、東京国際映画祭でグランプリを受賞した彼は、日本発の自他ともに認める“世界の渡辺”だった。ところが、その“世界の渡辺”に大手映画会社から仕事の依頼もなく、地元の仲間たちと悪態をつきながら暮らす日々を送っている。TIFFでグランプリを獲得しても、それがその後のキャリア・アップに繋がらない。そんな最低で最悪な日常を幼稚園からの幼馴染は生暖かく見守っている。「天才ですから」と自虐的に書かれたTシャツ。失礼ながらトドのようなお腹。そして無職。映画はどこまでが本当の渡辺紘文で、どこからが芝居の渡辺紘文なのかわからない。恐らく飄々とした人なのだろう。だが彼の姿は思わず追いかけたくなる魅力に溢れている。

 渡辺監督が「ここではないどこか」を夢見たそんなある日、松浦祐也推薦でTOHOから、世界的映画監督”KOREEDA(是枝)”の代打で沖縄での映画制作の話が舞い込む。妄想なのか空想なのかそれとも現実なのかはわからないが、おそらく妄想だろう。久々の映画制作に浮足立った渡辺が沖縄に向かうと、“今すぐ俺を主人公にして映画を作れ”と“社長”(尚玄)から高級ホテルに缶詰めにされる。しかし脚本は1ページも書けず、結局、“社長”にも見限られ、ホテルを追い出される羽目に陥る。映画のトーンは北野武の『監督・ばんざい!』によく似ている。何本も映画を撮り続けながら、ある日ある時突然スランプに陥る。着実にフィルモグラフィを重ねながらも、それが決してステップアップに繋がらないことへの悲哀。期日までに脚本を用意出来なかった渡辺は皮肉にも、締め切りの決まった商業映画の世界から早々に脱落してしまう。そこから先は自身の過去作の上映に拘泥し、ひたすら自分の映画を上映してくれる映画館を探してコロナ禍の最中、単身、各地のミニシアターを訪ね歩く姿が象徴的だ。映画は未来を見限り、主人公が過去の遺物を大切にし始めた辺りから、監督の病床の悲喜劇から一転して過去の遺物への救済に走るその脚本の足取りが実に見事だ。

 ほとんど『監督・ばんざい!』のようだった前半部分から一転し、スランプに陥った“世界の渡辺”は日本中のミニシアターを尋ね歩く。沖縄の首里劇場に始まり、別府ブルーバード劇場、福岡の小倉昭和館、鳥取のジグシアター、兵庫の豊岡劇場、そして旅の終点である北海道のサツゲキから大黒座へ。東京中のミニシアターを回った私も地方はほとんど知らず、名前だけしか知らない劇場も多かった。その日本縦断の旅の道程がほとんど奇跡的だ。ちょうどその頃日本はコロナ禍に突入し、ミニシアターの苦境に拍車が掛かる。実在の映画監督の名前が“世界の渡辺”のプレゼンにしれっと登場し、劇場支配人たちは珍妙な男の登場に困惑した表情を見せる。その様子はよく出来た風刺劇か喜劇映画の様だ。この苦境の最中に“世界の渡辺”の特集上映などやれない。打ちのめされる渡辺監督の描写に対し、幻惑の中からファム・ファタールのような女性(平山ひかる)が姿を現す。世界一映画を愛している男の映画に愛されない姿は観ていて不憫だが、苦悩の中で映画を守ろうとする人々の想いと共鳴し、小さな奇跡を見せる。その道程と映画への想いがひたすら愛おしくなる小さいながらも味わいの深い映画である。
【映画館のある町の風景】

そんなこんながあって現在「心のリハビリ中」のdmなんですが、やっぱり暗い劇場でスクリーンに向かって2時間没頭すると、その時間はいろんな事を忘れさせてくれるから少しだけ心が軽くなる。
それが、どんなに重い映画だろうと、どんなに荒唐無稽なファンタジーだろうと。

こうやって、どんなに悲しいことがあっても、どんなに忘れられないような出来事があったとしても、1秒、1分、1時間、1日・・と時間を重ねながらそれでも人間は生きていくんだなって、柄にもない事を口にしだした「dm和尚」。

ってな感じで、真っ直ぐ家に帰る気になれなかった昨日は、前から気になっていた「あなたの微笑み」を鑑賞することにしました。

これね、とっても不思議な映画です。
物語自体の構成も「ドキュメンタリー的要素」もありつつ「物語」の部分もあり「自伝的悲哀」の部分もあり、それらがグラデーションのように混ざり合って進行するので、もしかしたら「?」ってなる場面もあるかもしれないんだけど、自分としてはラストまで行った時に「あぁ、(映画という文化に対して)こういうラブレターの書き方もあるんだな~」ってちょっと好きになりました。

実際に映画を作る人(演者や監督、スタッフ、プロデューサー等)、映画を観る人、映画を観る場を提供する人、そしてそういう環境がある町・・・。
そこにいるみんなが、映画というものに触れ、映画というもので繋がって、映画を観て共に心が動く。

「映画を観ない人生よりも映画を観る人生のほうが豊かだ」

映画は決して「作る人、観る人」だけのものではないんだな・・・ってそんな気がする一本。
続きは内容にも触れちゃうので暗室にてこっそり上映します。
『COME & GOカム・アンド・ゴー』のリム・カーワイ監督の最新作。
主演は、映画監督であり俳優も務める渡辺紘文さんが、実名そのままに売れない映画監督役を演じる作品。

大変、映画愛と映画館、特にミニシアター愛が映画全体にあふれた作品でした。

物語は、新作映画が作れずにくすぶっている映画監督の渡辺紘文の元に、旧知のプロデューサーから、沖縄での映画撮影の依頼が入る。早速沖縄に向かうとスポンサーとなる社長にその社長本人を主人公に映画を撮るように言われるが、イメージが湧かずに期限を守れず追い出されてしまう。現場から離れた渡辺は、小さな映画館に向かい、自身の映画を上映してくれるように頼むというお話。

ドキュメンタリー映画ではないのですが、実名そのままの役を演じる渡辺監督が、映画館を巡るロードムービーの要素と、その土地土地で出会う平山ひかるさん演じる理想のヒロイン的存在のミューズとの運命を通じて、地方都市における実在するミニシアターの現状と自主映画監督という存在そのものを映画を通して認知していく映画文化の難しさが同時に描かれていて、後に貴重な映像となる撮影そのものの尊さと、脚本が存在しないスタイルで場所に即した物語の静かな響きが美しい作品でした。

しかし、こういう思いや映画内に描かれていることは、渡辺紘文監督がどういう作品を制作しているかとか、カメオ出演としてさりげなく登場する映画関係者などの存在を知っているかどうかによって、バイアスがかかった見え方ができる人と、そうでない人とでは、大きく今作の感じ方が変わってしまうかもしれないです。

なので、人によってはこの物語を薄味に感じるかもしれないですが、現実とフィクションの間のような感覚で映画が進行していき、ロードムービーのように転々と舞台を移していくのは叙情的で、監督の本人像を知らない方でも、このリアルと虚構の味わいの面白みを感じることはできると思います。

映画内でも語られているように、簡単に映画館で上映できるものでもないし、だからといって、ネット配信だけになってしまうのも味気ないし、映画館で観る実体験の強さや、作品をセレクトされる映画館のカラーもあり、作り手も受け手も、映画館という文化を存続させる何かをつかめる映画体験になると思います。

上映後の舞台挨拶も撮影の裏側が聞けて楽しかったです。

本編ショットと舞台挨拶の写真はブログにて
https://ameblo.jp/hinomoto-hertz/entry-12774343082.html

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