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ヒトラーのための虐殺会議のmihonのレビュー・感想・評価

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)
3.8
淡々とヴァンゼー会議の進行が描かれる玄人向けの作品。
歴史をやっている身としては、そしてかつてドイツ史を専攻した者としては、大変おもしろかった。これこそが真の恐怖。こうやって「最終解決」は躊躇なく決定されてゆくのだと。
さらにはこの邦題。単に原題を訳しただけの「ヴァンゼー会議」でよかったのでは?とも思う。が、同僚でさえ「ヴァンゼー」を知らなかった(それは問題)。となると一般向けにはこれくらいのどギツい邦題でよかったのかもしれない。
ただ気になったのは、映画である必要があったか?Netflixなどのドラマでもよかったか?
そこには結論が出ていない。

この映画の宣伝に成田悠輔がコメントを連ねていたことから、「集団自決」発言の炎上にさらに油が注がれたわけだが、人々はバッシングするのではなく、「だからこそか」と痛感して自分の胸に手を当ててみるべきである。自分たちもたいして変わりはないのだから。
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