宇毘友鵶

ヒトラーのための虐殺会議の宇毘友鵶のレビュー・感想・評価

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)
3.2
 (眠かったとはいえ)途中で寝てしまい、2回観た。淡々とした映画だった。登場人物みな有能なんだろうなという感じもするし、同じドイツ人に対してはめっちゃ行き届いた配慮もする。でもユダヤ人に対してはまさしく家畜の扱いで、どうしてここまで想像力が欠如するんだろうと思わざるを得ない。正当防衛という観点も全く根拠が無くて、他のところは滅茶苦茶優秀なのに何故そこだけは圧倒的に視野狭窄を起こしてるのかただただ不思議。

 映画自体はまあこういう映画だしねって感じ。個人的にはもーちょい「普通の」場面を見せたらよりいびつさが際立って観えるかなとは思った。ただシュトゥッカートの見せ方は良かった。彼が良い奴みたいに見えるとしたら、もう映画内の場の雰囲気に呑まれて価値基準がおかしくなってるよね。彼に対して「まだまし」な印象を抱かせて、それこそが映画の狙いだとしたら、本当よく出来てるなと思う。
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