にしの

ヒトラーのための虐殺会議のにしののネタバレレビュー・内容・結末

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

一人の少年の運命を男たちが密室で議論する「12人の怒れる男」の対極にあるような映画だった。
湖畔の別荘に集まった男たちが議論するのはヨーロッパユダヤ人1100万人の「処理」。官僚的会議で業務プロセス確認や管轄組織の利益不利益、そして定義についての議論が駆け引きや懐柔混じりに進む。ユダヤ人問題の最終的解決という議題に気をかけなければ、我々の経験に紐づいた企業ものにも見えてるだろう。
会議というものが自分にとって実に嫌なものだというのを再認させてくれた上で、ありがちな会議がホロコーストに帰結した事実に薄寒い思いがした。血が一切出ないけど、血に塗れた映画だ。
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