このレビューはネタバレを含みます
ー観る前の自分には戻れないー
この言葉通りだった。
衝撃が強すぎて胸の奥が苦しくて意識しないと深呼吸が出来なかった。
自分でも驚いたけど上映中と上映後で感想が大きく変わった。
上映中は『こうあるべきというものから逸脱した瞬間に社会は穿った見方をしてくる。各々の普通というものがあるということを理解しなければならない。』という聴き馴染みのある結論が頭に浮かんでいた。
しかしラストシーン、エンドロールを経て劇場内が明るくなった時は別の結論に至っていた。
『他人の普通を簡単に理解できるわけがない。いくら理解しようとしたって100%は無理だ。まずは自分を大切にすることから始めよう。』
世知辛い世の中で”呼吸をしている”こと。
このこと自体がまずどれだけ素晴らしいことか。
自分が可愛いのかって言われるかもしれないけどそら自分は可愛い。
でも、当たり前のこと言うけど生きてるのは自分の人生だから。
最後に大切なのはもちろん自分だから。
人と関わることは避けられないことだけど、ほどほどでいいと思った。
現代の日本人は少し“多様性”という言葉にある種がんじがらめになってしまっているのではないかとも感じた。
その言葉が時代を先導して我々が引きづられてるイメージを抱いた。
世間で普通とされてる人も絶対人に言えない志向はあるし(自分もある)、それはごくごく当たり前のことだから。
この世の中に普通なんてものはないということを強く実感できた。
とにかく!ごちゃごちゃ書きましたが、今年🥇のド傑作でした!
2023-107