原作は未読。
ルール・常識・文化、基本的に全てが”普通の人”のために作られている世の中で、普通じゃない人が感じている痛みの一端を、マジョリティ側の観客にも感じられる演出・演技が見事。特に結婚式のシーンは、本来なら自分は楽しめる側の人間のはずなのに見ていていたたまれない気持ちになるのが不思議。
劇中での”普通の人”として、マイノリティを否定し、小児性愛者を問い詰める検事役に稲垣吾郎っていうキャスティングが攻めてる。目に光がなく世間に馴染めてない新垣結衣の演技も上手い、普段は安易な美男美女のキャスティングには抵抗感あるけれど、今作では新垣結衣が美人であるからこそ孤独感が浮き彫りになっていて良かったと思う。
こういう性的少数の話になると、人に被害を与えるような性的指向も認めるべきとか屁理屈を言い出す人も出てきたりするんだけど、そこについてはちゃんと釘を刺していて安心した。