正欲のまのネタバレレビュー・内容・結末

自然に涙がポロポロ出てた
誰が見ても理解できるんじゃないかと思うくらい、丁寧にわかりやすく作られてて、なんか痛くない針で固定観念和らげられてる感覚だったw

人間一人ひとりに個性があって、誰しも自分は何者なのかという最大の疑問と孤独を感じてて、気持ちや価値観を共有したり分かり合える仲間を探して、見つけて、そうしてみんな生きてる。
そう信じて家族になったはずなのに、普通を強要するのは頭が硬いから？そんなんだから奥さんも子供も出ていっちゃうんだよ。ラストに関しては、"普通"にとらわれてる人間がもはや滑稽に見えてくる。伝言の「普通です。いなくならないからねって」という単純な言葉が彼に刺さりすぎててちょっと笑っちゃった。

マイノリティな欲望は正直理解はしにくいし、それで本人が苦しんでても、それが実は嘘でも、やっぱりわからないと思うし、別に理解して欲しいんじゃなくて仲間が欲しいんだとも思う。そんなことするのはありえない、とこれまで誰かに思ってしまった自分が恥ずかしくなった。「普通」って言葉は単純に見えて、深くて難しくて鋭いみたい。
みんな自分の生きてきた道を基準にしてるだけでそれがあたかも普通だと勘違いしてるだけ。自分自身の物差しが普通で誰もが特別、みんな"普通に"特別なの。自分も誰かにそばにいてもらいたいし、いてあげたいから、とりあえず、柔軟で優しくありたいって思った。

少しずつ仲間を探しやすくなってきたこの時代、子供たちの世代はきっと今より生きやすくなっていると信じてる。
「観る前の自分には戻れない」というキャッチコピー、本当にその通りかもしれない。