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正欲のペインのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
4.0
“この世界で生きていくために、
手を組みませんか?”By磯村勇斗

今年のシネマ流行語大賞候補でしょうか(笑)くれぐれも普通の人がプロポーズで言ってはいけません←

英題の“(ab)normal desire”がなんとも粋。稲ガッキーは割と狂言回し的立ち位置で、新ガッキーと磯っちーの映画だった。

総じて『あゝ、荒野』の時から、岸という監督の演出(味付け)は“クサい”んだけれど(YouTube絡み描写や、ダンス周りの描写)、菅田将暉の時も然り、今回も役者陣のポテンシャルは最大限に引き出していたかなと。役者陣は(※稲ガッキーの妻役を除いてw)漏れなく良かったと思います。

男性恐怖症の神戸八重子を演じた東野綾香さんの、映画初出演とは思えない堂々たる佇まい、目力は出色で、また特に何かしているわけでなくても、稲ガッキーのあの眉をひそめた神経質アクトは十八番。

昨年の『窓辺にて』に続いて、今回の『正欲』で東京国際映画祭2年連続“観客賞”というのが色んな意味で頷ける。観客が観たい“俳優・稲垣吾郎”はこういう作品でのこういう演技なのだなと。

新ガッキーに関しては、代表作『くちびるに歌を』も割とそうだったけれど、本来あまり笑わない闇を抱えたような“暗さ”がハマる人。ポッキーのCMとかがむしろ逆に違和感。でも磯っちーとのある場面で、ふとクシャって笑う瞬間があって、そういった時に産まれるギャップがまた素晴らしいわけです。

P.S.
この映画を観た星野源は
劇中、新ガッキー♀️に対し
エアーで突く磯っちー♂️を観て、
内心“俺はリアルで突いてるぜ♂️”と
勝ち誇ったりしているのだろうか?
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