haruka

正欲のharukaのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
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言っちゃいけないこと、やっちゃいけないことはあるけど、思ったらいけないことはない。

人と人は理解し合えない
けど、分かち合いたいし、分かち合うことができることもある
それさえできない人に出会ったとき、どうすればいいのだろうか

大学生の女の子が良かった
最後震える肩、曲がった身体で呼応する場面

身体性の伴う怒りや悲しみ、その他の感情
それは、直接の響いてくるものがある

映画表現でできること、それを選ぶ理由はどこにあるのだろうか

少し綺麗すぎたし、救い方が大雑把

重箱の隅の隅まで拾い集めて落とさぬよう細心の注意を払っていた小説
重箱を丸く掃いて片付けたのが映画

4段の重箱の小説
2段の映画

2時間には収まらないものはどう映画にすべきか

本当は想像すべき部分で、小説の内容が勝手に脳内から引用されてしまって、映画でできた余白を楽しめない
原作あると問題


新垣結衣の目がよかった
希望はない目
真っ黒で、白眼から浮いているけど、一点だけ真ん中に白く空洞のある目


性欲 
なぜ、多くの場合薄暗い中で発芽するのか

溢れ出る、浸る、湧き出る、張力

タイトルクレジットのシーン 
溢れ出て、体を侵食していく水は、欲望や感情を体現していて、それを真上から不自然に撮っているのが印象的だった

映画でできることだと感じた

子供の抵抗の視線のカットは最低限必要だったものな気がする
全てが肯定されてるべきことではないという
思ってもいいけど、やってはいけない 

世の中にあるものは全て明日を生きたい人のためにある
明日は生きたいものだと錯覚させられている気もする


溺れる、無色透明、形を変えられる、
haruka

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