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正欲の451のネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

12月8日(金) キノシネマ天神
これではなんの提起にもならないし、救いにもならないと思う。人にはそれぞれ心があるのに、そんな当たり前のこともわからないような人たちがいる、というのは確かにそうだけれど、あまりにもめちゃくちゃに(考えなしに)捏ねくり回されているからびっくりしてしまった。原作はさすがにもうちょっとしっかりしているのかな。

「僕たちはこの地球にとっては宇宙人なのだから、宇宙人同士支えていきましょう」みたいなことができるならば、そりゃもちろんそうすればいいけれど、そうはならないから問題なのでは?「(理解ができる、できないは関係がなく)誰にでも少しずつ隠したいことや他者と明らかに違うところはあって、自分もあの人も所詮、違う星から来た宇宙人でしかない」からこそ他者を大切にしなきゃいけないわけだし、コミュニティを作れなくても、別に一人だって生きていてもいい。結局、マジョリティの人間が考えたマイノリティでしかないから、こんな救いにしか着地できないのだろうと思う。キャストの方々の演技は最高なのに、稲垣吾郎に「性犯罪者の再犯率は高い」と言わせればそりゃ今は話題になって、Vaundyを主題歌にしてしまえば良い、と思っているところにもモヤモヤしてしまう。
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