囁きのwhisper

正欲の囁きのwhisperのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
4.0
朝井リョウ原作の映画は「桐島」「何者」と観てきて、なかなか強烈に心を抉られる感覚があるんですが、今回は特に他人事と思えないですね。特に前半。

最初ガッキーがオナってる部屋が水で満たされてく演出で、もしかして水没フェチなのかなと思った。それであれば、正直分からなくはないというか、水没して呼吸ができず死に近づいていく感覚への恐怖と妙な憧れは自分にもある気がするんだけど、純粋に“水”という物質そのものを性的対象として見る感覚は自分にはなくて、まだまだだなぁと思ったり。

自分も比較的変わってる性癖持ちではあるけど、別に検索すればそこまで困らないレベルではあるから全然マシだなと思いつつ、やっぱり共感できる部分は多い。

後半は異常性欲の代表格として度々議論になる要素と結びついてきて、「あ、そこに言及するんだ」とは思ったけど、一生終わらない異常性癖に映画として区切りをつけるなら妥当だなとも思う。

相変わらず吾郎ちゃんは声が良すぎるし、ガッキーもあんな闇の表情ができる役者のイメージがなかったので、色んな意味で見応えありましたね。
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