Avayette25

正欲のAvayette25のネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

普通の人に理解して貰えない
性癖や恐怖症。
小児性愛、異性恐怖症
そして水フェチ。

中にはただの犯罪と扱われるものが多い。
根本的理解を社会的に無視して。

そこまで明確に言及はされていないが
恐らく佐々木佳道や桐生夏月達は
水に性的興奮を覚えていて
逆に実際の性行為や
それに関することには興奮を感じない
という事か。
つまりは異性にも性的魅力や
関心も感じず、
それは単に水が好きであるという事以上に
想像以上に苦しい状態が一生続く人生なのだろう。
例えば恋愛に関心がないという事であり
勿論ドラマなどを見ても
共感出来ず面白くなく楽しくなく
周りの話にも首肯が出来なかったり。
子供を作るという事も?
(子供がおつかいするテレビ番組の
チャンネルを頑なに変えていた為。)
女性なら殊更。
周囲と距離を感じ、
実際に隔たりが自然と生まれていく。

夏月
「地球に留学しにきとる感覚」

寺井が喋っていたように、
世間ではそういった
社会で理解が簡単に得られない類の人を
"バグ"と片付ける。

普通に生きていくのが難しい人間。
それは社会の理解の無さから更に深みへ。
相当に自己肯定感が高くなければ、
"周囲と異なる自分"を
自身で守ることは難しい。

日本は寛容のように見えて陰湿。
本音と建前。
特に学生時代は苦しむだろう。
成熟度により理解は薄い。
社会に出ても生きやすくなる事は無く。
令和でも尚。
日本特有のムラ社会。
普通こそあるべき姿と。
はみ出すものは異常と。

諸橋大也
「あっちゃいけない感情なんてこの世に無いから」

夏月
「生きるために必死だった道のりを
ありえないって簡単に片付けられたこと
あなたにありますか?
誰に説明したって分かって貰えない者同士
どうにか繋がりあって生きてるんです。
あなたが信じなくても、
私たちはここに居ます。」

重い言葉を受け、
寺井は自分とその周囲について
深く内省している様子であった。

♫ 呼吸のように/Vaundy
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