題材としては凄く興味のあるテーマで、見たかった映画。
けど、観た感想としては映画としてあまりにも淡々とし過ぎていて、静かでエンターテイメント性に欠け面白味はなかった。
なのでこの映画（原作の小説も？）はエンターテイメント作品としてではなく、社会啓発的に「こういう性癖の人もいて、生きづらい人もいるんだよ。それを知ってね」って意味合いで作ったのかなと思ったり。
まぁでも映画としてはあまり面白くなかった。
特殊性癖についてはこの映画以前から知っていたし、どうしてもこの映画を観た感想としてこのレビューでもそこについて触れる人が多いけど、それについては映画というよりも社会問題の事であり、昔から自分は色々こういう事について考えてきたので凄く長く語れれてしまうけど、本当に長くなるのでほんの少しだけ。
自分はマジョリティ側ではあるけど、そういうマイノリティな人はとても可哀想だなとは思う。
小児性愛者も酒鬼薔薇聖斗も
擁護はしないけど、同情する気持ちはある。
彼らはきっと自分に世界に、苦悩して羞恥して挫折して絶望して生きてきたんだろうなと。
三大欲求と言われる絶対に逃れられず、時には抑えきれない程の衝動に駆られる性欲をマジョリティの人は恋愛の延長線上に見据えられ、愛情や好意や相手の幸せという社会的に認められて賛美されるものと同時に満たせているのに対し、マイノリティな性癖の中にはそれを満たす為には誰かを傷つけ犯罪者になり社会的に抹殺されなければならないというのは本当に自分がこの社会に不適切な存在で、居てはいけない人間だと苦悩するだろうと思う。
でも社会としてマイノリティに配慮し過ぎてマジョリティが不便になると社会全体としてはマイナスになり不効率になり、それはそれで健全とは言えなくなる面もあるけど、今の世の中はマイノリティに配慮し過ぎている面もあるよなとは思う。
