本来の多様性というものを考えさせられるよい作品であった。
身も蓋も無い言い方をすると、主人公達に関しては、欲の対象が「生物でない」水という「基本美しさを感じるもの」でよかったね…と。
生きづらさについての言葉のチョイスが秀逸なので、何かしら生きることに難しさを感じているひとは刺さるだろうという構成になっているのはお見事な反面、欲という意味では主人公達はまだ「許される」「理解はできなくても他人を傷つけないから放っておける」ものであるからこの作品が儚く感じるのであって、それこそこれが子供に向いているのだとしたら…あなたは後ろめたく生きなくてもいいのよ、なんて言えないよなぁ…と。
と考えていたらのあのラストなので、脚本がよくできていると感心した。難しい！この主人公達の欲の対象を水から他の生物に置き換えると、手を出さなければ映像を撮って共有するくらいは許されたい！という望みは危険以外のなにものでもなく。
いや〜難しいよ
個人的には対象が生物でないなら自由に生きたらいいんじゃないかなと思うけどね
