多様性について改めて考えさせられる映画。
検事・寺井(稲垣吾郎)は、不登校の息子が「普通」から外れることを恐れる。寝具販売員の夏月(新垣結衣)は自ら世間との断絶を望む。夏月の中学時代の同級生の佳道(磯村勇斗)は夏月とある秘密を共有する。大学生の大也(佐藤寛太)は誰とも心を開こうとしない。無関係に見えたそれぞれの人生がある事件をきっかけに交差する。
この映画のキャッチコピーは「観る前の自分には戻れない」。流石にそこまでではないけど、かなり考えさせられる映画でした。
「普通」の人たちとは違うあるフェチを持つ登場人物たちの生きづらさ。誰にも共感されず、孤独に生きている。
こういう作品を見ると毎回思うんだけど、「普通」なんて意味がない気がするんだよなぁ。一人一人違う趣味・思考・性癖を持っているのに、「普通」という型にはめようとするのは何か違和感。
だから、稲垣吾郎の今作の態度は少し腹立たしかった。子どもに学校行ってほしい、レールから外れてほしくないというのは分かる。でもちゃんと向き合ってほしかった。ガッキーのラストの言葉を受けて、彼が何を感じたのかが気になる。
役者陣では、くたびれた感じのガッキーが新鮮だった。あんな演技できるんだ。目が死んでた。
原作が気になったので今度読もうと思います。