こやま

正欲のこやまのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
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社会という概念に適合するのが得意な人間と不得意な人間に分けるとする。
この作品は、後者の社会という概念に対する視点が表現されていた。
前提として、人は生きていくうえで人とのつながりが必要である。
自身が興味を持っている対象が社会という概念に迎合されてない人間は、人とのつながりを持つことが確率的に難しいので生きづらさを感じるのだと作品を通して感じた。

以下、心が動かされたシーンの感想。
二人が体を重ねあって、居なくならないでほしいとつぶやいたシーンは、人と人との深い繋がりが見えて涙が出た。孤独と戦い抜いた末に愛を得た瞬間を見た気がして嬉しくなった。
最後のシーンでは、なんとなく結婚して人と繋がってる風の検事が、孤独と戦い抜いた末に愛を得た人間から、本物の愛を感じとったことで、動揺を隠せない様子が明確に伝わって来て素晴らしかった。

本当に良い作品だった。
こやま

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