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正欲のmylifeのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
4.2
ふと気になった「正欲」を初鑑賞してみた。監督は岸善幸。過去の監督作品は何を観ていたのかな。それとなく、振り返ってみたい。

まずは「二重生活」「あゝ、荒野前篇・後篇」「前科者」かな。意識した訳では無いが今までの監督作品の全てを観ていたみたい。そこまで数は多くはないけれども相性は良い。とりわけ、全部好みな作風であると発覚した。

さてと、何も知らないけど群像劇なのかな。と言うぐらいの、ファーストインプレッション。幾つかの目線がある作品。フムム…こう言うのも好み。何だか直ぐ引き込まれてしまうやん。

さてと、エピソードは一体いくつあるのかな。大まかには、3つぐらいの物語が後に繋がるテイストっぽい。と言うよりも何人のストーリーがあるのかな…と言った方が正しいのかも。

まずは、磯村優斗から始まる。そして、新垣結衣のストーリーへと続く。ココでの舞台は何処なんやろね。広島の方言だと思うので、そのまんま広島なのかな。

さてと、横浜にいる稲垣吾郎が登場。それと、あと二人。大学生の男女に佐藤寛太と東野絢香。これで、みんな揃う感じかな。基本的には、この5人の感情が交錯する感じ。

どこもかしこも、心の闇を抱えている印象。特に磯村優斗と新垣結衣は深い闇の中を深海レベルで泳いでいるぐらい、どっぷりと浸かっている。大学生の二人も相当やけど。

稲垣吾郎は社会で生活すると言う意味では、一番まともに思える。いや、エリートやし適合していると言った感じかな。ただ、家庭では上手くいかない。他の4人とは別の悩みを抱えているのは何かと対比が感じられる。

それぞれのエピソードが、どういう風に繋がり進んでいくのか興味津々な展開。心の闇を抱えたモノ同士、前に進む姿勢には少なからず引き寄せられていく。こんな奇跡的な出会いも…まわり回って素敵かも。

水フェチの感覚は分からないが、深い水の中にいるような心理描写には大いに見応えを感じたのである。子どもがYouTuberに生き甲斐を感じるのも最近の傾向なのかな。親の立場ならば、どう対処するのか…難しい選択だと思う。
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