HAYATO

ウィッシュのHAYATOのレビュー・感想・評価

ウィッシュ(2023年製作の映画)
3.7
2023年480本目
ディズニー創設100周年記念
吹替版で鑑賞
『アナと雪の女王』シリーズを手がけたクリス・バックが、『アナと雪の女王』、『ズートピア』などでストーリーボードアーティストとして活躍してきたファウン・ヴィーラスンソーンと共に共同監督を務める。
魔法の王国で暮らすアーシャは、ある日、王がみんなの願いを閉じこめて支配していることを知り、願いを取り戻すべく、王に立ち向かう。
ウォルト・ディズニー社が親イスラエル的姿勢を堅持し、それに反対する人々がボイコット運動を起こしていることもあって、北米では思うような興収をあげられていないようだ。
毎度のことながら、持ち前のプロモーション力によって、本編を見る前から既に主題歌が耳に焼き付いているので、”This Wish”が流れるシークエンスが始まった時のワクワク感は最高。
その他の楽曲も魅力的で、ジャスティン・ビーバーやエド・シーランに楽曲提供しているジュリア・マイケルズが音楽を担当しているだけある。
NHK特番「星に願いを〜ディズニー 夢と魔法の100年」で解説されていた通り、全編にわたって至る所に過去作へのオマージュが散りばめられており、1度見ただけでは気づけないネタがまだまだありそう。
予想していなかったサプライズ演出も含まれていて、ここまでガッツリ他作品との繋がりを見せてくるとは驚きだった。
長年ディズニーが描き続けてきた「願いの力」を改めてテーマに据えた本作は、ディズニーが紡いできた伝統とレガシーをこれから先も受け継いでいく確固たる意思を感じ取れる。
その一方で、過去作へのリスペクトを重んじるあまり、『ウィッシュ』ならではのオリジナリティが薄れ、無難に仕上がってしまった印象を受ける。
アリアナ・デボーズとクリス・パインの歌声も好きなので、字幕版も見たい。
多くのディズニーキャラクターが輝くエンドクレジットは、最後の最後まで必見。
何百年、何千年先も、イマジネーションと夢に溢れたディズニーが、光り輝き続けていてくれることを願っております。
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