Disneyの周年映画は改めて鬼門だと実感させられる、ディズニーアニメーションスタジオ100周年記念作品です。
ウォルト・ディズニー生誕110年を記念した実写の『ジョン・カーター』を思い出してしまうほど、本作のチグハグな安易な展開は、逆に研究のしがいがありそうな気がします。
願いを叶える事によって、民衆をコントロールしていく独裁者とそれに立ち向かう決心をするアーシャの物語です。
本作に描かれるテーマは何一つ間違ったり、偏ったりしていないと思うのですが、物語よりも前に出てくるため、びっくりするほど心に響かない…。
これは最近のディズニーアニメーションが抱える問題が集約されている印象すら持ちます。
ポリコレをうたうのは良いと思いますが、安易に物語に組み込めば面白くなくなるのは当然です。
しかも引用もサプライズが特になく、むしろ魔法のタネ明かしをされたようで、知りたくなかった…と思うものも人によってはあるでしょう…。
歌や音楽は今回も素晴らしいと思うのですが、周年映画は危険、ということをまた証明する作品が誕生した印象ですね。
