テリヤキ

ウィッシュのテリヤキのネタバレレビュー・内容・結末

ウィッシュ(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

おや?
思ってたより悪くなかったです、うん。
主題歌めっちゃ好きです。
耳に残る素敵な曲で、アナ雪の時同様に頭で何回も流れています。
ミラベル観た時も思いましたけど本当ディズニーは良い曲作りますね。

お話は王道で普通ではありましたけど、ラストの民衆が歌で王を打ち倒すところなんかはもうかなりグッときました。
吹替も違和感なかったしめでたしめでたし。


なんですけども。
気になるところもね、ちょっとだけありまして、、、ちょっとだけ。ごめんなさいね。


まず、これは予告編を観た印象と本編を観た後で感じたことなんですが。
予告編を観て想像していたのが
「民から願いを奪い取る悪い王を倒すために主人公が立ち上がる」ストーリーでした。

でも本編観て思ったのが。
「あれ?この王そこまで悪いやつじゃなくない?確かに少し独善的だけど別に悪性を敷いているわけじゃないし。というか民衆も幸せそうじゃない?」というギャップ。

そもそも願いを差し出すって何だよっていうところは置いておいて。
そんな感じのそこまで悪い王じゃないもんだから無理やり話を進ませるために変な設定が二つあったんですよ。

一つは、願いを王に捧げるとなぜか願いの内容を忘れ、そしてなぜか人間性を失うという点。
二つ目は、魔法使いである王は禁断の書をなぜか持っていて、それを使うと魔法に意識が支配され悪意に満ちた人間に変わってしまう、という設定。

で、一つ目が原因で主人公が暴走して、二つ目が原因で王がヴィランになる、っていうちょっとなんか話が雑くないっすか?
願い忘れてるのにみんな就職出来てるのもちょっと謎、テキトーな職についたのかしら。


そもそも何で『願い』なのさ?
この内容なら『夢』じゃない?

だって願いだったらさ、お金持ちになりたいモテたい痩せたいあの人に逢いたいとかじゃないですか。
ひとり一個とは限らないし大小あるのが願いだし、叶わないと分かっていてもするのが願いでしょ。
だからここが凄く違和感があるんですよ。

いや、うんまぁ分かるよ?
夢だと祖父のシーンが今度はおかしくなるもんね、でも100歳で夢持ってる人もいるかもかもしれないじゃんか。
夢の方が願いよりしっくりくるのに。

あと、主人公の親友が片足が不自由な点についてどこかのシーンで回収されると思っていましたけど、まったくなかったのが怖かったです。
親友の願いは何だったのかは劇中で触れられていませんし、それでいいと思っている設定なのかもしれませんが。
主人公はスターが出てきて一回も親友の足を治してあげて欲しいと言わないし、ラストで魔法使いになってもそれをしない。
本当にただ足の不自由な人をキャラクターとして出したっていう以外に意味のない設定で、これがこの作品内で一番怖かったです、王よりも怖い。
それをしないんだったら「私は今の自分にとても満足しているの」とかがセリフとしてあってほしかった。


やべ、めっちゃディスってますね。
100分くらいで観やすい王道ファンタジーでオススメです!
テリヤキ

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