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ウィッシュのmisakiのネタバレレビュー・内容・結末

ウィッシュ(2023年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

ディズニー100周年記念作品としては素晴らしいと思う。当たり障りなく、無難で、過去作品への敬意を感じた。
ただ、だからこそ新しさや斬新さがなくて、作品単体で見るとつまらなかった。
まず作品のテーマが"願い"なのが抽象的すぎて、共感しにくい感じがあった。空を飛びたいとかわかりやすいものもあったけど、トピックスとして出てきたおじいちゃんの願いは映像での表現のみ。みんなの前で演奏をしたいってことなのかなと思ったんだけど、それは果たして願いなのか夢なのか、曖昧だなと。
それに、18歳になったらみんな願いを預けて、叶えてもらうのを待つ設定だったけど、100歳まで叶えてもらえない人がいるのに反発がこれまで全くなかったのが不思議。
一方で、国王は国と民を守るために、危険分子を避ける目的で"預かった夢を叶えない"っていう選択をしてた。国を作ったことや魔法が使えること等、他者よりも自分が優れていると思う気持ちと周りの状況がリンクして、自分勝手な振る舞いに繋がっちゃったのかな。辛い思いをしたからこそ、もう2度とそうならないようにと懸命な気持ちが空回りしてしまったように思う。きっかけはアーシャの反発だったから、見ようによっては、「過去の辛い経験からみんなを守るために必死になりすぎて束縛が強くなってしまった先駆者に、何も知らない子が反発して自由を望んで戦う話」にも思える。
国王の振る舞いは完全なヴィランだったけど、元から悪い人だったとは思えない。

映像のCG感強くて最初なんか違和感だった。とはいえダンスとかの表現力は人間味が強くなってて、技術力の進化を感じた。
国王の声が福山雅治だってことに、歌い出してやっと気づいた。国王なんだかんだイケメンだったな…。
親友のダリア役、ミラベルのドロレスの声の人だった。ドロレス大好きだからこんなところでまた聞けるとは。
ウサギさん役で上戸彩さんの声、完全にジュディだった。

↓気になったオマージュ
アーシャの友達は白雪姫の7人の小人のオマージュなのかな。個性豊かで観てて楽しかった。
森の動物たちにはバンビととんすけみを感じた。
主人公をお供する動物はとりあえず山ちゃん使っとけば間違いないってのもあるけど、アラジンとかムーランのオマージュなのかしら。
船を漕いでるシーンはラプンツェルに既視感。
スターの光の粉はティンカーベルみたいだった。
フェアリーゴットマザーは名前も出てきていたし、ローブ姿はなんとなくそうみえた。
ピーターパンとウェンディの格好している男女もいた。
人々の願いを見ていた中に、優秀なベビーシッターになりたいっていうのがあってメリーポピンズを思い出した。
国王が魔法を使うときは目が緑になっていて、ミラベルのブルーノみたいだった。
国王は「鏡よ鏡」で白雪姫の魔女のようで、石像の噴水は眠りの森の美女のガストンのよう。
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